
「訪日中国人の客足は戻っているのに、自社の百貨店への流入が少ない」
「中国語対応できるスタッフがいなくて情報発信が後回しになっている」
「具体的な運用コストが分からず着手できない……。」
インバウンド担当者様のこうした悩みは、今の日本市場で非常によく耳にします。
小紅書(RED)を活用した百貨店集客とは、中国最大のライフスタイル共有プラットフォームを通じて、
旅前の「行きたいリスト」に貴施設をランクインさせ、実店舗への来店と免税売上を
直接的に促すマーケティング手法のことです。
本記事では、中国人ネイティブスタッフが在籍するCHINA ADマーケティングチームが、
現場のリアルな知見をもとに解説します。
この記事を読めば、なぜ今の百貨店にREDが必要なのか、そして具体的になにをすべきかが明確にわかります。

小紅書(RED)を活用した百貨店集客とは?
結論から申し上げますと、現代の中国人観光客にとっての小紅書(RED)は、
単なるSNSではなく「ショッピング専用の検索エンジン」です。
小紅書(RED)とは、月間アクティブユーザー数が3億人(2024年RED公式発表)を超える、
写真・動画投稿をメインとしたソーシャルメディアです。
特に「都市部に住む購買力の高い女性」がユーザーの過半数を占めており、
百貨店や商業施設との相性が極めて高いのが特徴です。
具体的には、以下の3つの要素で構成されています。
・種草(たねまき): ユーザーが魅力的な投稿を見て、無意識に「ここに行きたい!」という欲求を植え付けられるプロセス。
・攻略(ガイド):「免税手続きの場所」「お得なクーポン」「コインロッカーの位置」など、スムーズな買い物のための実用情報の検索。
・抜草(刈り取り): 実際に店舗を訪れ、購入した商品を再びREDに投稿し、次のユーザーへ拡散される循環。
私たちCHINA ADチームの視点では、今の中国人はGoogleや百度(Baidu)で百貨店を探すことはほぼありません。
「REDでバズっている場所=今行くべき場所」という強固な信頼関係がプラットフォーム内で構築されています。
なぜ今、百貨店に小紅書(RED)が必要なのか?
インバウンド集客において小紅書(RED)が不可欠な理由は、
中国人観光客の消費行動が「爆買い(モノ)」から「体験とこだわり(コト)」へ完全にシフトしたからです。
観光庁の訪日外国人消費動向調査(2024年1-3月期)を見ても、中国人1人あたりの旅行支出は
他国と比較しても高い水準を維持していますが、その中身は「自分が本当に良いと思ったもの」への投資に変わっています。

中国人ネイティブスタッフのリアルな声
私たちの経験上、中国人の観光客は百貨店の「公式ポスター」や「完璧すぎる広告写真」をあまり信用していません。
むしろ、「実際に買い物に行った人が撮った、少し生活感のある写真」や「店員さんがスマホで撮った入荷速報」に
強いリアリティと価値を感じます。
「この百貨店なら、中国語が通じなくても安心して買い物ができそう」「REDで見つけたあの限定品がここにありそう」
という心理的なハードルを下げる作業こそが、RED運用の本質です。
これを怠ると、たとえ立地が良くても、隣の「REDで有名な施設」に顧客を奪われるリスクがあります。

免税売上を伸ばす!業種別・シーン別の活用事例と手順
百貨店が免税売上を伸ばすための戦略的な手順は、単なる商品紹介ではなく
「訪日客の不安を解消するコンテンツ」を配置することです。
現場のドロドロした話をあえて共有すると、多くの日本企業が陥る失敗は「高級感」を出しすぎて、
ユーザーが知りたい「泥臭い実用情報」を載せないことです。
以下の3つの切り口で運用を組み立ててください。
1. 「KOS(Key Opinion Staff)」による現場発信
弊社が推奨するのは、現場の販売員の方々をインフルエンサー化する手法です。
具体策: 新作の入荷情報や、実際に試着したサイズ感を投稿。
注意点: 本社の承認を待って数日後に投稿するのでは遅すぎます。
中国のスピード感に合わせ、「今、入りました!」というライブ感が重要です。
2. 「攻略(ガイド)」コンテンツの徹底
具体策 :「羽田空港からこの百貨店への最短ルート」「免税手続きの待ち時間」「期間限定クーポン券の受け取り方」
を1枚の画像にまとめます。
現場の視点: 実際、RED上では「免税カウンターが分かりにくい」「手続きに1時間待った」
というネガティブな口コミがすぐに広がります。
先回りして「空いている時間帯」や「スムーズな導線」を投稿することが、選ばれる理由になります。
3. O2O(オンラインtoオフライン)施策
具体策 : REDの画面提示でサンプル進呈や割引を実施。
メリット: これにより、「REDの投稿を見て来店した」というデータが確実に取れるため、
社内での効果測定(ROI)が明確になります。

CHINA ADが選ばれる理由・事例紹介
私たちCHINA ADが多くの百貨店・商業施設様に選ばれる理由は、単なる翻訳ではない「ネイティブに刺さる言葉選び」と、
実店舗のオペレーションまで踏み込んだ「クロスバウンド対応」にあります。
日本企業の多くは、中国語を直訳して発信してしまいますが、それではREDのアルゴリズムに乗ることはできません。
弊社は、最新のトレンドワード(ネットスラングなど)を駆使し、
ユーザーの「おすすめ」に表示されやすい投稿を戦略的に作成します。
実際の成功事例では、ある地方の商業施設様で「免税手続きの完全ガイド」を投稿したところ、
保存数が急増し、翌月の中国人来店者数が前年比150%を記録したケースもございます。

Q1. 小紅書の運用代行にはどれくらいの費用がかかりますか?
月額30万円〜50万円程度からスタートされる企業様が多いです。
投稿頻度やKOL(インフルエンサー)の起用有無によって変動しますが、まずは公式アカウントの基盤を作ることから始めます。
短期的な広告費と考えるのではなく、長期的な「自社資産(メディア)」を構築する投資と捉えるべきです。
Q2. 社内に中国語ができるスタッフがいませんが、運用可能ですか?
はい、全く問題ありません。
弊社CHINA ADにはネイティブスタッフが常駐しており、素材(写真や日本語の説明)をいただくだけで、
企画・翻訳・投稿・コメント返信までワンストップで対応いたします。
店舗スタッフ様の手を煩わせることなく、集客効果を最大化します。
Q3. 投稿は毎日行う必要がありますか?
理想は毎日ですが、質を担保した週3回程度の投稿でも十分に効果は出せます。
重要なのは頻度よりも「情報の鮮度」と「ユーザーとの交流」です。コメント欄での質問に素早く回答することが、
アルゴリズム評価を高め、より多くの潜在顧客へ拡散される鍵となります。
まずはご相談ください
百貨店・商業施設が小紅書(RED)で成功するためのポイントは以下の3点です。
・REDは「検索エンジン」であり、旅前のリスト入りが免税売上の生命線。
・完璧な広告よりも、現場スタッフによる「リアリティのある情報」が信頼される。
・「攻略ガイド」と「デジタルクーポン」を組み合わせ、来店導線を可視化する。
中国インバウンドの波に乗り遅れる前に、プロのネイティブ視点を取り入れてみませんか?
この記事を書いた人:CHINA AD中国マーケティングチーム(中国人スタッフ監修)

